今回も近くの公園で撮った木の切り株がなんとなくお猿さんか何かに見えている「名ばかり予報士」でございます。
さて、今回は気象予報士というより、防災の観点でちょっと注目したことについて。
今日のニュースでも取り上げられていたと思うんだけど、今日付で内閣府の防災情報のページ内の「日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震対策」の「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震対策検討ワーキンググループ」に現時点での被害想定が発表されてた。
詳しく確認したい人はこちら→http://www.bousai.go.jp/jishin/nihonkaiko_chishima/WG/index.html (掲載元:内閣府ホームページより)
ちなみに、「日本海溝モデル」は、おおよそ2011年の東日本大震災の時のような東北地方の太平洋側が震源に近いイメージ。
「千島海溝モデル」は、北海道南部の太平洋側が震源に近いとイメージすると少しわかりやすくなる。
とくに【被害の様相】って文章の中では、今回どのような想定をしたかが詳しく項目ごとに記載されている。ページ数だけでも100ページは大幅に超える内容なんで、時間をかけてゆっくり読んだほうが良いと思う。
ちなみに、今回の想定による【発災直後の様相】では以下のようになっている。
■建物・人的被害として
・地震の揺れで、日本海溝モデルで約1,100棟、千島海溝モデルで約1,700棟が全壊。これによる死者は日本海溝モデルで約60人、千島海溝モデルで約70人。
・津波で、日本海溝モデルで約21.1万棟、千島海溝モデルで約7.7万棟が全壊。津波による死者は、日本海溝モデルで約19.9万人、千島海溝モデルで約10万人となっている。
そのほかに■生活への影響や■インフラ・ライフライン被害、■災害応急体制等など、発災直後から1週間後の様相やそれぞれの項目べつに詳しく記載されている。
とくに、項目において、被害だけでなく、生活への影響や経済的な影響も含めて、自分に関係がありそうなところは、今回の巨大地震の想定域でなくても、確認するだけでもずいぶん参考になると思う。
いずれにしても、南海トラフの巨大地震にしても、首都直下型の巨大地震にしても、30年以内の発生確率の高さから考えると、本当にいつどこで巨大な地震があってもおかしくないと思うので、僕も読めてない部分を読んでいきたいと思う、といったところで、今回はこの辺でお開きってことで、また。